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修了生論文

各種分析から会社の方向性を考察する

大阪校(O-college) 高見 昌也有限会社 ライズアップ 専務取締役 )

1. 企業概要

当社は厨房機器を専門としたリサイクル業を行っています。創業は平成9年、法人化は平成16年です。創業当初は家具や家電も扱う小さなリサイクルショップとして始まりました。父が社長です。

私も創業時から一緒に働いておりますが、まだ1店舗だけだった時に、私が結婚を申し込んだ相手の両親から結婚を反対されました。理由は仕事です。これは反論できない部分でした。私自身も当時は自分の仕事に対して誇りを持てておりませんでした。人が使ったものを再利用する姑息な仕事という印象が私の中にありました。結婚に反対されたことが、逆に誇りを持てる仕事にしよう!という動機になりました。何でも扱うリサイクルショップからの脱却です。専門性をもった店舗へ変化させることにしました。目をつけたのは厨房機器。利益率は高いのですが、販売には専門知識が必要なのと、修理などの販売責任も伴うので参入障壁は高いのです。また、そのタイミングで法人化をしました。

現在は直営4店舗、FC1店舗という体制です。従業員数はアルバイト、パート含め25名(FC除く)です。

 

 

2.研究動機

中古厨房機器に限らず中古品の場合、安く仕入れたものを何倍もの値段をつけて売りぬくというイメージがあると思います。中古厨房機器の場合、そのような高値で販売できる構造ではありません。ネットの影響によるところが大きいのですが、例えば100万円の定価の商品がネットでは80%以上の値引きで販売されているのが現状です。

中古品の価格もそれに伴って安い価格で販売するしかないのです。以前のような利益を見込める業界では無くなったので、販売のためには努力が必要となってきました。そのために、厨房のプランニングから図面の作成なども行い、工事業者との打ち合わせなども代行するようになっております。また、ほぼ全てのメーカーの新品の取扱いもありますので、幅広い顧客のニーズに対応することも可能となっています。

しかし、年々利益率は悪くなっており、直近の決算では過去最低の利益率でした。売上高は伸びていますので、増収減益の傾向にあります。

この状況下でスクールでの勉強を続けていると、経営者の行うべき仕事というのが見えてきました。今までは日々の仕事をこなすことに時間の多くを割いてきました。むしろそれが仕事だと思っていたところがあります。経営者の本来やるべき仕事にあまり時間を使ってこなかったので、結果それが自社の強みを活かした経営になっておらず、社会的な傾向、業界の動向に素早いレスポンスで対応できていない経営が減益の原因の一つであると考えます。

ここで経営者として自社の強みと弱みを分析し、戦略的な方向性を決める必要があると考えるに至りました。

 

 

3. 問い

スクールで学んだ各種分析から自社の強みを有効に活かした未来像や方向性を見い出すことが可能であるか?その可能性を様々な分析から行ってみたいと思います。

 

 

4. 業界分析(ファイブフォースモデル分析)

業界の分析を行うにあたって競合を考えた時に、中古厨房機器業界にとっては新品の厨房機器業界も競合となります。近年新品の厨房機器の価格がネットの影響などで非常に安価になっており、顧客の得ている情報量も多いことから、以前のような利益を得ることが難しくなってきております。新品と中古品で価格を比較すると中古品のほうが安くなるのは当然ですが、高年式で程度の良い中古品と新品の価格は拮抗しております。それゆえに中古品の価格の競争力を保つためには、おのずと価格を下げる必要があり、当社も例外ではなく新品の価格を常に意識し、中古品の価格の競争力を保つようにしております。

 

【新規参入者】

中古厨房機器業界への参入は2パターンあり、買取りと販売に分けることができます。

●買取りだけの参入であれば障壁は非常に低いです。古物商許可証を取得すれば中古品の買取り業務が行うことができます。厨房機器の知識が乏しくても、とりあえず安く買い取ってオークション会場(競り市場)へ商品を持ち込んで競りにかけてもらうか、ヤフオクで販売して売りぬくパターンです。

●販売での新規参入は中古厨房機器の専門店となると、故障の際に早急な修理対応が求められるという難しさがあるので、参入の障壁は高く新規参入は非常に少ないです。もちろん中古厨房機器を扱っているリサイクル業者は多いのですが、扱っている商材の1つである場合が多く、専門ではありません。この場合、顧客は専門店ではないリサイクル業者に高いレベルのサービスの提供を求めていないし、リサイクル業者も故障した際のリスクを回避する販売方法をとるため、商材の1つとして厨房機器を扱うという意味では参入障壁は低いと言えます。

 

【売り手の交渉力】

当社ではほぼ全てのメーカーの新品も取り扱っているので、厨房機器メーカーも売り手(仕入先)となります。

【① 新品:厨房機器メーカー】価格の過当競争が激しく、メーカーも販売チャンスをできるだけ活かそうとするので価格交渉には積極的に応じてくれます。ですので、メーカーの交渉力は低いと言えます。

【② 中古品:飲食店経営者、リース会社】買取りを依頼してくる飲食店の交渉力は様々で、少しでも高く買ってもらおうと数社に見積り依頼をして買取価格で競争させる場合もあれば、そうでない場合もあります。交渉力は様々です。

 

【買い手の交渉力】

ネット販売の価格競争が激しく、その影響で一般的な取引きにおいても価格は下がってきています。その状況を買い手も理解している場合が多いので買い手の交渉力は高いと言えます。一方で、全く業界の価格動向を知らない交渉力の低い顧客も依然として存在しておりますが、その総数は減少していくことが予想されます。

 

【代替品、サービス】

●代替品では海外製の廉価な厨房機器が日本に輸入されています。国内メーカーに比べて非常に安価なのですが、品質もそれなりです。しかしながら、「機械構造の単純な商品」は故障のリスクも少ないので、商品によっては長期の使用にも耐えると考えられます。

●メーカーのリース販売戦略は代替サービスであるといえます。近年の価格競争とは違い、非常に利益を生む販売方法となっています。

 

【業界内の脅威】

●業界最大手T社の顧客の囲い込み戦術は脅威であると言えます。T社で商品を購入するためには会員になることが必須となっており、その顧客情報を使って、飲食店経営者セミナーやイベント情報の発信をしています。顧客に対して商品を単に販売するのではなく、有益な情報を提供しています。

●買取りにおいては厨房知識のない買取り業者がはびこっている現状があります。そのような業者が交渉力のない売り手から安く買っていくという例がしばしば見られます。

 

 

5. ファイブフォースモデル分析からの考察

 競合は中古厨房機器を専門に扱う業者と厨房機器メーカーだと思っていましたが、改めて分析してみると何でも扱うリサイクル業者も競合であると思いました。販売においても買取りにおいてもです。業界内でも当社の立ち位置よりも上を常に意識してきましたが、下に位置する業者も脅威であると認識できました。ここには当社が専門店であるが故にアドバンテージがあるというおごりがあったように思います。専門店でない業者の価格は安い場合も多く、十分なアフターサービスを受けることができない可能性を差し引いても、その価格は顧客にとっては魅力的であるのかも知れません。

買取りにおいては、買い取った商品をインターネットオークションに出品したり、競り市場に出品して収益化する業者がはびこっています。顧客にとって買取り価格の面でデメリットとなる場合が多いのですが、このような業者に依頼するケースは依然として多いです。

 

 

6. ファイブフォースモデルのまとめ

●中古厨房機器を専門としないリサイクル業者から購入すると、十分なアフターサービスを受けることができないことを顧客に伝えるチラシやホームページのコンテンツを作成する。

●買取りにおいて、専門店でない業者の買取価格と専門店である当社の買取価格の違いを業界の構図を用いた分かりやすいチラシやホームページのコンテンツを作成する。

●業界最大手の顧客の囲い込み方法を参考にした、顧客情報を有効に利用した販売戦略を検討する。

●単なる価格競争とは別の販売方法、リース販売やショッピングローンでの販売を積極的に取り入れる。

●販売先の顧客が閉店する際に確実に買取り依頼がくるような仕組みを確立する。

 

 

7. SWOT分析

授業の中で行ったものではあるが、これに幹部を加えてさらに考察を深めてみました。

強みの部分では、創業当時の何でも扱うリサイクルショップから中古厨房の専門店へシフトし、さらにその専門性を高める努力を重ねてきた結果が出ていると思います。

 

【1】「リサイクル品の品質にこだわることで差別化を図っている

中古品を扱う会社として、その品質にこだわるのはもちろんのことですが、こだわりが強すぎて商品の再生コストがかかりすぎている部分もあります。差別化はできているのですが、再生コストが価格に反映されることとなり、逆に弱みになっている側面もあります。

 

【2】「商品の在庫数が多い

店舗数がFC店を入れると5店舗になるので、各店舗で管理している商品点数は常時2000点以上あります。たくさんの商品の在庫を抱えることはリスクでもありますが、それらの商品は全てホームページやスタッフ用の管理画面に登録されているので、情報の共有化がされております。

 

【3】「厨房作りの知識や経験が豊富なスタッフがいる

これは強みでもありますが、考えてみると弱みの部分にもつながっています。担当についたスタッフが顧客の求める知識がなかった場合に、顧客に安心感を与えることができず、結果として取引高の大きさに影響があります。

知識はすぐに得られるものでもないので、勉強会を定期的に行ったり、顧客の求めるレベルに応じて担当スタッフをつけるなどの改善策を講じる必要があります。

 

【4】「搬入設置や搬出の機動力があるので、販売も買取りも大きな案件を引き受けることができる

買取の場合、高年式で魅力的な商品であっても、大きな施設などで厨房機器が多すぎる場合は他社は敬遠しがちです。販売でも同様に敬遠されます。それに対応できる人数を投入することができないためです。当社では機動力を使い大きな案件に対応することが可能です。

 

【5】「3Dの厨房図面の無料作成サービスを行っている」

厨房機器の図面は2次元の平面図が一般的です。ただ、これだと実際に厨房にいるような感覚はつかみづらいので、当社では3D化できる厨房のレイアウトソフトを導入しています。しかも図面の作成は無料で行っています。単に販売価格だけで勝負することを避けるための一つの有効なサービスだと考えています。実際にこの図面を作成して打ち合わせを進めた場合の成約率は高くなっています。

 

【6】CADオペレーターがいる

案件が建築に絡む時に、場合によってはCAD図面を引く必要が出てきます

そのため当社ではCADオペレーターが在籍しています。これは中古厨房機器業界では珍しいのではないかと思います。

 

【7】ほぼ全てのメーカーの新品商品を取り扱うことができる」

中古厨房機器の専門店ではありますが、ほぼ全てのメーカーの新品を取り扱うことができます。顧客のニーズも多種多様で予算がなく中古厨房機器を希望される顧客、逆に予算があるので新品で全部揃えたいという顧客もいます。当初は中古厨房機器専門店という専門という観点から中古品にこだわり、新品を扱うことを考えていませんでしたが、幅広い顧客のニーズに応えるために新品も取り扱うようになりました。

 

【8】厨房機器の取扱い説明書や承認図のデータ保有数は恐らく業界トップである

取扱い説明書や承認図は厨房機器を販売する際に必要になってくるものです。取扱い説明書の数は2018年3月15日時点で7985件あります。

承認図の数は2018年3月15日時点で35,428件あります。

取扱説明書も承認図もここまでの保有数があれば、必要な型式で検索すると90%程度の確率で自社のサーバーからすぐに利用することができるようになっております。

 

【9】「クラウド型システムの開発によりデータを一元管理し、業務を簡略化している」

業務に関わるシステムは全て自社で設計したシステムになっております。当初は各店舗のローカル環境でサーバーを設置し運用していました。業界に特化した専用設計なので、ローカル環境でも非常に便利だったのですが、現在クラウド型のシステムを開発中です。すでにシステムの一部は完成しており、直営店とFC店で運用しています。

これは一例ですが、中古品の価格を決める際に型式と年式、程度(5段階)の3つのデータを入力するとシステム側から販売参考価格を教えてくれる仕組みを構築しています。このシステムによって業界の経験が浅い場合でも、中古品の価格をある程度決定することが可能になっています。

クラウド型に移行するメリットは非常に大きく、社外であってもインターネット環境さえあればいつでもシステムに入って見積りや在庫商品の状態等の確認が可能です。

販売するためには顧客と対峙して話を進める経験豊富な営業に頼るところが大きいのは事実ですが、その営業スタッフが業務を行いやすい環境を整えることも必要です。データをスマートかつ有効に扱うことが、これからの生き残りの鍵ではないかと考えています。

 

【10】購入後もアフターフォローができるようにスタッフがある程度の修理ができる」

機械は壊れるもの。それが中古品であればなおさらです。故障に対しては現在顧客の担当スタッフが対応しています。特に修理担当というわけではないのですが、70%程度の確率で修理が可能です。それを可能としているのは、スタッフの仕事内容にあります。営業スタッフであっても、再生作業を定期的に行っているので、機械内部の構造や部品構成の知識が深まり、故障が発生してもある程度の確率で修理が可能となっています。

 

【11】株式会社エフアンドエムのお世話になっている」

これは大きなメリットであると考えています。雇用や離職の際の相談をするのに活用させてもらってますし、まだ助成金の取得には至ってませんが今後はどんどん活用していく予定です。

 

【12】私がO-Collegeで学んでいる(原田校長の授業を受けている)」

エフアンドエムのビジネススクールで学ぶ前と今では経営の感覚がずいぶん変わりました。スクールでは単に経営の知識を得るだけでなく、リーダーとして必要な要素を授業の中で教わることができました。たかだか中小企業なんだから必死になれよ!経営はそんな甘いもんじゃないよ!という校長のメッセージ、6ヶ月でたくさん受け取りました。

 

 

8. SWOT分析からの考察

ここまで授業で行ったSWOT分析にさらに考察を加えてきましたが、強みと弱みは表裏一体の部分も持ち合わせていることも認識できました。例えば強みの部分で、中古品の品質にこだわっているという部分が逆に弱みになっていることです。品質にこだわるあまりに再生時間がかかり、結果原価を押し上げて高い価格設定になってしまうことです。この部分は品質をもう少し下げて価格を抑えるというのも選択肢の1つですが、当社の中古品の品質基準を下げたくないので、作業の効率化で原価を下げるべきだと考えています。

強みの分析では建築業界への積極的なアプローチが売上ボリュームを増やす有効な手段だと感じました。建築業界は厨房機器の知識があまりなく、厨房機器メーカーに丸投げしている状況です。ただ、厨房機器メーカーは新品しか取り扱わないので、厨房機器を含めた建築費用が膨らむことが多くなります。そのようなケースでも当社では中古品を多用することで厨房機器の費用を抑え、顧客のニーズに応えることが可能です。しかしながら、建築が絡む案件は交渉力、調整力に加えて厨房機器の知識も必要なので、当社では現在数名に限られます。ですが、建築業界への積極的なアプローチは今後の大きな柱の1つになる可能性があります。

あとは業界に特化したクラウド型システムの有効活用の可能性です。現在一部の移行は完了しており、実用レベルで運用できています。まだ数年かかりますが、ローカル環境の現システムをバージョンアップさせたクラウド型システムが完成すれば、これを利用したフランチャイズ展開という可能性が広がります。

 

 

9. SWOT分析からのまとめ

●中古品の品質にこだわるが、作業効率を良くして価格を抑えることができるようにする。

●厨房作りの経験が豊富なスタッフから、知識の継承のための勉強会を行い社員の多くが高いレベルの顧客のニーズに応えることができるようにする。

●建築業界での厨房機器へ積極的に入り込んでいく。

●業界に特化したクラウド型システムの開発を加速させ、そのシステムを基本ベースにしたフランチャイズ展開を行う。

●修理部門を専門に扱う部門を作る。

●新品の取扱いがあることが強みであるのに、その告知が十分でないのでチラシやホームページのコンテンツを作成する。

●エフアンドエムにお世話になっていることのメリットを最大限に活かし、助成金を積極的に活用する。

 

 

10. 3C分析

自社の提供できる商品、サービスと競合他社の提供できる商品、サービス、それに顧客の必要とする商品、サービスの領域を分析して、競合他社には提供できない領域を考察してみます。考察にあたって、B2CとB2Bに分けてみました。

 

 

11. B2Cの考察

ここでの顧客は厨房機器を直接使用する顧客になります。すでに飲食店を経営している顧客は故障による緊急の買い替え、新しい機器の導入です。これから飲食店を立ち上げる顧客は厨房機器一式の購入になりますので、必要とする機材が全て揃うかどうかも問われます。当社はリサイクル事業を中心としているため、ここでコストをかけたくない顧客が非常に多いです。よって顧客の求めるニーズは安いというのが基本となります。緊急の買い替えに対してのニーズは素早い対応となります。加えて修理対応のアフターサービスなどの安心も求められます。この顧客のニーズに対して、自社の提供できる範囲は価格の安さにおいては顧客のニーズに十分応えることができておりません。品質の高い中古品にするための再生コストがかかっているのです。このことは十分に認識しているので、現在専門に再生作業を行う商品センターの稼働を目指しております。

緊急の買い替えの対応のニーズに対しては素早い対応ができていると思います。当社では各店舗の在庫を一括管理できており、必要な機材は検索で簡単に探し出すことが可能と

なっています。検索した結果、在庫がない場合でも各メーカーの新品も取り扱っているために顧客に新品の提案も可能です。

保証などのアフターサービスに関しては、競合と比べると高いレベルで提供はできていますが、さらに専門の修理スタッフを育成して競合との差別化を図る必要を感じています。これは競合を中古厨房機器ではなく、厨房機器メーカーでB2Cを行っている会社を競合と考えた場合、その修理の技術は非常に高いので、そのレベルを目指すべきだと考えています。

 

 

12. B2Bの考察

ここでの顧客は直接厨房機器を使わない顧客です。工務店や建築会社、設計事務所などがこれにあたります。顧客が全体コストを下げてほしいということで依頼がある場合と、厨房作りが得意でない場合があります。この場合、厨房レイアウトの提案を求められることが多いのですが、そのニーズには対応できる体制が整っています。

また、建築が絡んでくるので、CAD図面などの作成も必要となってきますが、CADオペレーターも在籍しているので、このニーズにも応えることが可能です。中古厨房機器業界で建築が絡んだ案件に対応できる会社は非常に稀なので差別化はできていると思いますが、B2Cを行っている厨房機器メーカーは当然ながら、建築に絡んだ案件にも強いので、こちらの差別化も図っていく必要性があります。厨房機器メーカーは自社製品を中心とした新品のみの販売になり見積りが高くなります。当社では中古品を含めることができるので安い見積りになるのですが、相見積りが当社であると判明すると厨房機器メーカーは値引幅を大きくし、当社が提案する価格の魅力を薄くしてきます。単純に中古品を扱っているから差別化できるものでもなく、これは難しい差別化になってきますが、常に念頭に置き、今後の課題としておきます。

 

 

13. 3C分析のまとめ

B2C…価格面では弱い。競合の販売価格よりも高いのでこれを解消すべく高効率な再生作業ができる商品センターを稼働させる。

B2C…求められる素早い対応においては顧客のニーズに応えることができている。

B2C…修理などのアフターサービスにおいては一定のレベルには達しているが、厨房機器メーカーのレベルには達していない。

B2B…CADオペレーターがいるので建築が絡んだ案件に対応することが可能。

B2B…厨房機器メーカーが競合となる場合が多いが、価格面のメリットを薄くしてくるのでさらなる差別化を図る必要がある。

 

 

14. 各種分析からのまとめ

顧客、商品(サービス)、競合を整理することができました。その結果、当社が強いと感じていたことが逆に弱みにつながっていることが認識できました。中古品の品質の高さが当社のこだわりですが、再生コストがかかり価格面で顧客のニーズに応えることができていません。そのこだわりで業績が良ければ問題ないと思いますが、減益が続く現状を考えると、もっと幅広い顧客のニーズを拾うことが最重要課題だと思います。実際に顧客の中には再生しなくていいから安く譲ってほしい、あるいは安くなるなら保証なしでもいいという顧客からの提案もあります。今までは当社の販売スタイルをできるだけ貫く姿勢をとってきましたが、今後は柔軟な対応にする必要性があります。

システムの開発では、その継続的な取り組みが実を結んでおり、スタッフの仕事の効率を上げております。システムの開発をさらに進めていけば、中古厨房機器専門店のフランチャイズ化として店舗数を伸ばすことができる可能性があります。FC展開を行うために基本となるクラウド型システム開発をさらに進めていきたいと思います。

競合は中古厨房機器業界で考えると差別化できていると感じてましたが、分析を行ってみるとそれは特にB2Bにおいてだと認識できました。ただ、競合を厨房機器メーカーにまで広げると、その差別化は薄れてくるので、様々なメーカーを取り扱うことができるメリットを顧客に伝える努力が必要だと思います。B2Cでは強みと弱みが混在しているので、その弱み、特に価格面の部分を解消する取り組みが必須となってきます。

 

 

15. 今後会社が向かうべき未来像と方向性

① これまでと同様質の高い中古厨房機器を提供できる会社

② 再生コストを抑える。(作業の効率化、再生センターの稼働など)

③ 幅広い顧客のニーズに応えることができる仕組みを確立する。

④ 建築関係(高いレベルの案件)を専門に行う部署を作りその強化を行う。

⑤ FC展開で店舗数を伸ばす。

⑥ 業界をリードできる存在を目指す。

 

 

16. まとめ

今回ビジネススクールに通ったことで、半年前と比べると経営に対する感覚は180度変わったことは間違いありません。今までは分析や経営戦略、それからマーケティングのことも知らず、ただ単に自分の感覚を頼りにいろいろなことを進めてきました。そのいくつかは努力の方向性が間違っていなかったと思いますが、残念ながら有効でなかったものも多かったと思います。

経営とは最小の労力で最大の利益を生むことだと教わりました。その為の仕組みをいかに構築していくかだと思います。そのためには自社の強みや弱み、現状分析を常に行い、また競合も意識して意思決定していく必要があります。

経営はある種ゲームのようなものだという感覚も備わりました。今までは単に日々の業務を行い、なんとなく未来に向かっているというものでした。

もし、仕事が経営ゲームだとしたらどうでしょうか。「同じ条件でスタートし、3年後の純資産が一番多いものが勝つというゲームだとしたら・・・」。そのように考えると出てくるアイデアや行動は変わると思います。確実に問題の根本にある原因をつぶし、利益を最大限化するカンフル剤のようなアイデアも出て、更に実行に移すことができるかもしれません。経営はそんな感覚が必要なのだと思います。これからもGGBKを続けていきたいと思います。

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