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マーケティング

ワインとワインバル

T-college アドヴァンス 江川 秀生株式会社エガワ 代表取締役)

1. カルフォルニアワインの歴史

1769年フランシスコ修道会のフニペロ・セラ神父がカルフォルニアにブドウ畑を築いたとされている。1969年から1823年にかけてフランシスコ会は北上しサンフランシスコ近郊のソノマまでワインを作り広めた。スペインの宣教師がミサの祭壇で使うワインを生産するためにブドウを植えたのが始まりで、カトリックの布教活動とともにワイン作りが広まっていった。1848年以降のカルフォルニア・ゴールドラッシュによって人口と地元でのワインの需要が増加した。ソノマやナパには一面にブドウ畑が広がり、ワイン生産者は各地のブドウ栽培者から購入したブドウをワインに醸造して販売した。

1859年当時カルフォルニアワインの大部分が粗悪品だったが、ナパワインの父的存在のサミュエル・ブラナンがナパに優れた品種の苗木を12万5000本植えた。

また、1857年カルフォルニアワインの父アゴストン・ハラジーによってソノマにブエナ・ビスタ・ワイナリーを設立。初めての商業的なワイン生産がはじまった。

1859年イギリス人移民のジョン・パチェットがナパに初の商業的ワイナリーを設立。

ワイナリーの建設、ブドウ畑での植え付け収穫、地下セラーの掘削など、この時期のカリフォルニアのワイン産業の発展には中国人移民が重要な役割を果たしている。

1861年南北戦争、1869年、太陸横断鉄道が全通し、東部との経済活動が活発化しニューヨークの商人によってヨーロッパにカルフォルニアワインが輸出されるようになる。

1860年代ヨーロッパで産地を荒らしていたフィロキセラは1970年代後半カルフォルニアにも蔓延したがヨーロッパに比べると被害は緩やかだったがこのころフィロキセラからの復興を試みる試行錯誤が続けられ1880年代にカルフォルニア州立ブドウ栽培学会とカルフォルニア大学ブドウ栽培学研究所がフィロキセラ撲滅の研究を推し進めた。

北アメリカのブドウ畑でフィロキセラより恐れられていた病害はピアス病であり1880年代南カルフォルニアのブドウ畑を壊滅させた。現在も有効な治療法は発見されていない。

1889年パリ国際見本市、1900年パリ万国博覧会でカルフォルニアワインが多くの賞を受賞した。1919年から13年間禁酒法の施行によりワイン産業が後退。ブドウジュースや食用のぶどうの販売で畑自体は維持された。

1935年カルフォルニア大学デービス校にワイン醸造研究所が新設され多くのワイン醸造家を輩出するワイン研究機関ができた。第2次世界大戦でワイン供給量・消費量は減少したがヨーロッパの食習慣になれた帰還兵の存在も影響し量から質への転換が進んだ。

1960年代、ロバートモンダヴィ、ハイツ・ワインセラーズ、デヴィッドブルースワイナリーなどブティックワイナリーと呼ばれる高品質ワインの生産者が設立された。

1976年パリスの審判。映画ボトルドーリムでも有名なヨーロッパで新世界のワインが広まる契機となった事件。イギリスのワイン商スティーヴン・スパリュアがパリで試飲会を開催した。この試飲会にはカルフォルニア(赤カベルネソーヴィニヨン・白シャルドネ)対ボルドーの赤、ブルゴーニュの白からフランスでの最高クラス(白ではモンラッシュ、赤ではシャトームートンやオーブリオン)の生産者が招待されてブラインドコンテストが開催されシャルドネの1位がカルフォルニアのシャトーモンテレーナ、カベルネソーヴィニヨンの1位もカルフォルニアのスタックス・リープが勝ち取ってしまった。

この試飲会を契機にカルフォルニアのワインが世界に名が売れ、カルフォルニアだけでなく世界のワインが飲まれるようになった。

現在カルフォルニアのワイン生産量は7億964万ガロン、主な生産品種は、白はシャルドネ、フレンチ・コロンバード、ソービニヨンブラン、シュナンブラン。ピノグリ等、赤はカベルソーヴィニヨン、メルロー、ジンファンデル、ピノ・ノワール、シラー等。カベルネソービニヨンはオーバスワンなど有名ワイナリーで代表されカルフォルニアのトレンドマークになっている。

 

2. 動機

現在、私は祖師ヶ谷大蔵で自然派ワインバル ビオマルコというワインバルを副業で経営しておりましてカルフォルニアのワインを研究することにより、お店で新しいワインを置きたいと同時にワインの勉強をすることによりソムリエ試験への挑戦を新たに試みたいと思うようになりました。また、カルフォルニアにあるバルを実際に訪れ、売れているお店はどのような工夫がされているのか(サービス、メニュー構成、インテリア等)を研究したいと思います。

 

3. 日本での調査

インターネットで検索すると意外と日本でのカルフォルニアワインを専門で扱っているお店が少なく、近くて行きやすそうなところで四谷にある四谷パリスという専門店を見つけました。

四谷パリスは、店名こそ1976年のパリで行われたブラインドコンテトでシャルドネ、カベルネソービニヨンともにフランスに勝って優勝したパリスの審判をモチーフにして店名にしていることからカルフォルニアワイン専門店だと思い5月に入ってから三回ほど訪問させてもらいました。まず、お店の特徴としては、立地は裏通りの地下ということもあり決して良い立地ではないかと思います。カウンターが6人、テーブルが8人掛けと4人掛けという形で合計20人収容。テーブル席はいつも予約が入っていてカウンターは比較的予約なしで入れるという印象。スタッフは、20代の方2人とやはり20代後半のオーナーソムリエ稲吉様と3人で回している。来ているお客様もワイン好きが集まっているという形です。月に一回お店の企画でワイン会を企画しさまざまなワインが飲まれている。ワイン会の企画を通しての集客をしている様子。次回、ワイン会にも参加してみたいと思います。

オーナーソムリエの稲吉様にインタビューさせていただきましてカルフォルニアワインについて教えていただきました。まず、通常、地理的に南の方が暖かくなるというイメージがありますがナパバレーの場合は北に向うにつれて暖かくなるそうで、サンフランシスコに近づくほど冷涼になる。内陸性の暖かい気候とアラスカ海流の冷たい風によって生まれる寒暖の差や渓谷特有のマイクロ・クライメートが栽培環境の多様性を形成するらしいのです。

南と北のワイナリーでまた違ったワインが楽しめるそうです。

また、サンフランシスコで是非行ってみてほしいといわれたお店が、パルアルトにあるEvviaという地中海料理の店。

https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g32849-d364522-Reviews-Evvia-Palo_Alto_California.html?m=19905

サンフランスシスコ市内では2店舗

Sotto Mare Oysteria & Seafood
https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g60713-d954128-Reviews-Sotto_Mare_Oysteria_Seafood-San_Francisco_California.html?m=55593
552 Green St, サンフランシスコ, CA

Scoma’s
https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g60713-d372212-Reviews-Scoma_s-San_Francisco_California.html?m=55593
1965 Al Scoma Way Pier 47, サンフランシスコ, CA

この上記3店舗は必ずベンチマーク店として訪問したいと思います。また、この他サンフランシスコ市内の地ビールのお店もめぐることで現在にサンフランシスコの流行をつかみ日本に持ち込めるか検証していきたいと思います。

 

4. 現地での検証

4-1 ワインナリー

ナパバレーのオーパスワンとロバートモンダヴィワイナリーへの訪問。

 

まず、オーパスワンは1978年、ナパバレーのオークビル地方でカルフォルニアワインの巨匠、ロバートモンダヴィとフランスの5大シャトーの一つシャトームートンのオーナー、フィリップ・ド・ロートシルト氏の2人によってカベルネソーヴィニヨンに基づくボルドー風のブレンドワイン(カベルネソーヴィニヨン、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン、メルロー、マルベック)の合弁会社として設立された。オーパスワンとは音楽用語で「作品番号1番」一本のワインは交響曲、グラス一杯のワインはメロディのようなものということから名づけられた。

 

当初、個人的にはカベルネソーヴィニヨン単品種と思っていたが実は5種類のブレンドだったのだと初めて教えていただいた。また、ヴィンテージによってブレンド比率が違う。2014年のブレンド比率はカベルネソーヴィニヨン80%、プティ・ヴェルド7%、カベルネフラン6%、メルロー5%、マルベック2%。飲んだ印象は、当初、期待していたほど重くはなく軽い感じでした。8年から15年寝かせても大丈夫という説明から寝かせた方が美味しくなるのではという印象でした。

この価格、ブランドの背景には、ブドウの収穫は夜中で、全て手摘みで行われこれにより最高のコンディションのブドウが収穫できます。また、醸造は、カルフォルニア初のグランヴィティ・フローシステム。自然の重力を利用し、果実やワインを移動させる方法。ポンプ移動に比べ衝撃が少なく、優しくブドウやワインを扱えます。さらに、ブドウのロットごとに専用のタンクを用い、温度調節機能により最適な温度を保つなど徹底した管理を行います。その後、オーク樽に18か月、瓶詰して18か月寝かし収穫から3年後にリリースされる。今回、見学で見た樽の中のワイン(2017年収穫)のリリースは2020年10月1日ということでした。

 

その後、ロバートモンダヴィワイナリーへ。こちらでは、白は、フュメイ・ブラン 品種はソービニヨンブランと赤は二種類で、ピノノワールとカベルネソービニヨン。

白のフュメイ・ブランは1966年、ロバート・モンダヴィがマーケティングの為にフランス風の名前で作ったワイン。

ブドウの栽培と醸造は、オーパスワンとほぼ同じスタイル。ロバート・モンダヴィのこだわりはフレンチオーク樽にあるということがわかる。

 

今回は、2つのワイナリーだけで、帰りの途中、パリスの審判で優勝したスタックス・リープワイナリーは車窓より見学。次回は、さらに北の方のシャトーモンテレーナと車窓見学をしたスタックスリープも生で見てみたい。

 

4-2 レストラン

東京での調査で四谷パリスのオーナーソムリエ稲吉氏のおすすめレストランには2か所行ってまいりました。まずは、パルアルトにあるEvviaという地中海料理の店。

サンフランシスコからカルトレインで1時間。パルアルトは、スタンフォード大学の街。ちょうど駅を降りて大学とは反対側にEvviaは位置していて駅から徒歩2分の好立地。

 

サンフランシスコ市内から離れているがスタンフォード大学のおひざ元。高級住宅が立ち並び高所得者が住んでいるような地域で街もかなりきれい。

Evviaのメイン料理はローストポークで、店内で一日じっくり焼き上げる。今回、ランチにいったのでメニューにはなかつた。ウェイターに聞くとディナーの為に毎日一匹焼き上げるそうだ。

 

流行っている店は、何かとんがった他にはないものを持っていると感じた瞬間でした。

また、ワインリストを見ると大体1本50ドル以上からのワインが並んでいる。100ドル弱くらいがメインとなっているところからやはり高級店という感じがした。

次に、サンフランシスコの観光名所にあるスコマズというシーフードレストラン。1965年開業のフィッシャーマンズワーフでの老舗レストラン。観光ガイドブックにも載っているほどなので日本語のメニューもあり。

 

やはり、観光地だけあって他のレストランより10から20%ほど高めという感じがした。

 

4-3ブルワリーめぐり

SOMA地区のブルワリーを2日に渡って三軒ほど訪問した。

もともと、倉庫跡を改装して作っているところが多く、現在、アメリカの大手ビールメーカーバドワイザー、ミラー、クアーズは不人気で、サンフランシスコでは、地ビール。特にIPAが人気が高くどのブルワリーも昼間からお客でにぎわっていた。

内装は、美術大学が近いこともあり絵画が飾られているところが多く、照明などもこったつくりになっていた。どのお店も地ビールの飲み比べのメニューがあり大体4杯から6杯の飲み比べで15ドルから20ドル弱。日本の地酒の利き酒からきているような印象を受けた。これは、当ワインバルでも応用ができるのではないかと思った。

 

このブルワリーでは、トレーもこっている。トレイに黒板をつけ自分で選んだビール名が書かれている。地ビールはフレイバー系が強く若者にも人気が高い。このような感じをワインでも提供できるのではないかと思った。

まとめ

今回、サンフランシスコ、シリコンバレーを訪れ、ワインナリーめぐり及び人気レストラン、ブルワリーめぐりをして感じたこと、また、自社ワインバルに取り入れるものがあるかどうかを検証すると、ワイナリーから感じたことは、今回は2社のワイナリーしか訪問ができなかったので次回行くときには、もう少しマイナーなワイナリーでも価格的にも安いものでおいしく密かに人気を高めているワイナリーを事前に調べ訪問したいと思いました。人気レストランから感じたことは、やはり人気がある店はとんがりがあるということを改めて感じた。例えば、Evviaはローストポークの人気店として豚の丸焼きをお客が見れるように調理していたり、また、スコマズは立地が観光スポットというようになにかとんがったものがあるということ。当ワインバルは立地的なもの目玉となる料理やお酒等がまだまだないという点では、今後どのようなものに視点をおき目玉にしていくかということが課題になるなと感じました。ブルワリーめぐりからは、利き酒のような飲ませ方は、すぐに当ワインバルでも取り入れることができるのかなと思いました。全体を通して、すぐに会社に取り入れることができることは少なかったものの、改めて気づかされたことや現在のサンフランシスコのトレンドは何となく感じることができた。次回、渡米するときには今回のことを参考にしビジネスパートナーと近々再訪問したい。

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