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修了生論文

T-COLLEGEでの成果について検証

東京校 (T-college) アドヴァンス 渡辺岳央株式会社鳥海建築設計事務所 代表取締役社長)

私は授業を休むことなくT-collegeビジネススクールを一年間完走することができました。スクールに通ったことで、私は何を学び、私は何を得て、何を自社に活かせたのかをふりかえり、スクール終了後のスタートを切りたいと思います。

スクールでは経営者に欠かせない会計・戦略・マーケティングなどの基本知識と心構えを深く学びました。新しい知識や心得を体得したことで私が影響を受けたことが沢山あります。その中でも私が一番影響されたことは、スクールの受講を終えた日は“充実した1日”を過ごせたと毎回感じていたことです。

刺激を与えてくれる仲間、学びたいという生徒の興味に答えてくれる校長、興味の尽きない内容と仕掛けと情熱があり、いつも充実感を得ることができました。同じクラス20人の内では自主的な脱落者を1人も出さずに最後まで通い続けました。

校長のような圧倒的な知識と経験は私にはありませんが、スクール授業で経験したように新しい気付きがあり厳しくも楽しい職場になるようにしたいと思い、私なりにいくつかの取り組みを実行しました。

 

 

■自社の現状

今年、設立40周年を迎えました。私が入社した25年前は従業員10人でしたが15年前から従業員15人ほどです。リーマンショック時に売り上げが半減しましたが10年掛けて売上は回復しています。

 

 

■自社の課題

創業者である父が社長として圧倒的な存在感を発揮していた時代、15年以上前に入社した従業員が現在、自社の中心となっています。社長の決めた事に従って能力を活かして真面目に仕事を進めてくれるタイプの従業員が多いです。社長が私に代替わりしても、私が声をかけない限り意見を述べることはありませんし、後輩の面倒を進んでみるなどのコミュニケーションも積極的ではありません。新しい取引先開拓や新しい仕事の進め方など変化に対しては消極的です。今後、何らかの逆境が訪れた時に一致団結して行動できるのかが不安に思うことがあります。

 

社内取り組み①~10年ぶりの社員旅行(沖縄)

旅行好きの父が従業員も連れて行きたい場所があるという動機で、企画した懇親旅行が10年前まではほぼ毎年ありました。

業績が悪化した頃から途絶えていましたが、校長が次々とミックスカレッジ企画する行動力とクラスメイトに「忙しい時期を乗り切って社員旅行でストレス発散することが原動力になっている」と聞いたことに刺激を受けて、私が従業員に発案して実行しました。

従業員は忙しく日常業務に追われているので、時間がとられると積極的でない人もいて旅行の話はなかなか進みませんでした。それでも日程と場所が決まってからは、お勧めの飲食店、観光スポットなどの行きたい場所の提案も出るなど事前準備から旅行中の進行まで従業員の協力も得られました。

校長から沖縄のスクール仲間を紹介して頂き、旅行記念オリジナルTシャツを作成し全員お揃いで着て行動し、琉球ガラス村でコップや皿の製作体験を初日に企画したことで単なる観光とならずに全員で積極的に楽しむキッカケを作ることができました。

移動中の観光バス内でも、寝ているだけでは勿体ないと、私から半ば強引にクイズ大会を行ないました。あまり乗り気ではない反応も見られましたが、身近な会社に纏わる出題、グループで競わせるなどのゲーム性を持たせたことで対抗意識も芽生え途中からは全員が積極的になり最終的にはとても盛り上がりました。20歳代から60歳代の老若男女、個人的事情に差があるにも関わらず15人の従業員が1人も欠けずに会社イベントに参加してくれたことは予想していた以上の結果となり、会社や仲間への愛着を持ってくれていることが感じられ、私は嬉しく思いました。

 

社内取り組み②~分室を開設(横浜)

渋谷にある賃貸ビルの1フロアで15人の従業員が同じ空間で、業務はそれぞれ違っても一体感を得られやすい環境で働いてきました。

40年前に大手取引先の近くということで渋谷に会社を構えましたが、今では取引先と顔を合わせての打合せも減りましたし、渋谷駅周辺再開発の影響により取引先が移転しており、我が社がテナント料の高い渋谷に残っている状況です。以前から住宅施工業者と取引するには「渋谷にある設計事務所」という都会イメージよりも、地域密着型をイメージしやすい規模・立地の方が自社にとって費用対効果が高いと感じることがありました。千葉、埼玉、神奈川の多方面から通勤可能な渋谷は人材を採用しやすいと実感はしています。

しかし、それは通勤ラッシュに耐えられる人材に限られています。地域は限定されてしまいますが住宅地近くの立地であれば通勤は難しい子育て主婦などの経験者を掘り起こす可能性が出てきますし、従業員も通勤時間を短縮して子育てなど家族と一緒の時間を確保して精神的なゆとりを感じ、仕事以外で得た経験を仕事に活かすことも求められる時代になったと思います。同じ空間で仕事をしていなくても支障ないコミュニケーション、クラウドサーバーシステムを使用することは近い将来、欠かせない条件になります。

今までの働き方にメリットとマンネリを私は感じていました。特別な不都合があったわけではありませんが、よりよい働き方を考えるなど刺激を与えるために多少の不都合が生じたとしても、乗り越えたその先に大きな効果を得られると私は考えて実行することにしました。15人中3人だけの移動とはいえ、引っ越しは21年ぶり、私が主導して契約などの手続きを進めることも初めてでした。

私が自分自身の中で構想していることが従業員の間に噂として先行してしまったので、ある程度構想が固まった時に、私が考えていることを空論ではなく実際に確かめるためにも実行したいと従業員に説明した上で移転を進めました。

移転準備が整い開設した当初一か月ほどはシステム的にもコミュニケーション的にも思わぬトラブルが生じたりして、移動した3人だけではなく渋谷に残った人員も不満が出るなど、心理的にストレスを感じていたようで、私も従業員に対して気を使う雰囲気でしたが、軌道に乗りはじめると前向きに改善に取り組んでくれました。4か月経過した今では元には戻せないほど落ち着いて仕事をしています。

今後は営業面でも人材確保の面でも分室の効果が出るような良い策を打てるように情報収集しているところです。

 

社内取り組み③~講師を招いて社内セミナーを開催

きっかけは今年3月に私一人で経営者の時間管理術セミナーへ出向き、以前は忙しい自慢を生きがいにしていた講師が「ナイター野球観戦をする為に15時に仕事を終わらせている」という動機で仕事の進め方を改善したという話でした。仕事とプライベートの両方を大切にすることが相乗効果を生みだすという価値観は私と同じで共感しました。時間管理術などの手法も理にかなった分かりやすい内容で、従業員にも聞かせて共有したい内容だと思い、その場で依頼しました。

自社の働き方の実態を講師に事前に伝える必要があったので担当者を決めて打合せに同行させながら、内容打合せ、日程調整、会場の手配・準備を従業員に行わせ経験させることができました。

固定概念にとらわれずに仕事のやり方は改善できる、何のために時間効率をよく仕事するのかなどを講師から話してもらうことで、社長の私が仕事を早く終わらせることを大切に感じていることが従業員に共通認識として伝わりました。

セミナー後、始業ギリギリに出勤していた従業員たちが自ら1時間前に出社するようになり、従業員同士で情報を共有し、業務改善に気を配った行動が目に見えるようになりました。それでも朝早く出社しても帰り時間はあまり早くなっておらず残業時間削減は達成できていません。日常の仕事時間のウェートを減らしたいという改善への意気込みは感じられるので、取り組みが継続できるように会社として効果的かつ継続的にサポートしていきたいと考えています。
また、社内セミナーには従業員以外にスクール関係者も5人受講して貰うことが出来ました。峯岸さんと柴山さんからは食事をしながらスクールの内容や雰囲気、自社の状況などの話を従業員にしてもらいました。

私がスクールに通って良い刺激を受けて、社内の雰囲気を良く変えようと実践していることが改めて従業員に伝わる機会にもなりました。

 

 

■今後の取り組み

一年間スクールで学んだことで、自社が何も知らずに、就業ルールも営業方法も手を付けていないことが沢山あることを気が付かされました。どこから手を付けていいのか日々迷っている状況です。

そんな中でも、必要性を感じ、手を付けられることから実践したことが取り組みとして取り上げた3つです。日常業務に埋没せず、広い視野で従業員が働ける環境をつくりたいと思っています。社内会議も行っていないような状況から、会社の仲間と働く環境を見直すことの必要性、好奇心、メリット、デメリットを感じ、考えるような状況を作り続けていきます。日常的なミーティング開催、セミナーのような勉強会、レクレーションを絡めて建築見学の企画も考えています。

現状から理想に近づける挑戦を地道に継続することが、何らかの逆境が訪れた時に一致団結して行動する準備、更に思わぬイノベーションが起きる可能性を逃さない訓練だと考えています。

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