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修了生論文

自社技術課の残業実態の確認と削減方法の検討

沖縄校(美ら海ビジネススクール) 安里 勝則

1. 動機

平成28年労働基準監督署より是正勧告書が届いた、内容は以下の通りである。

「貴事業場における下記労働基準法についてはそれぞれ所定期日までに是正の上、延滞なく報告するよう勧告します。

なお、法条項に係る法違反については、所定までに是正しない場合又は当該期日前であっても当該法違反を原因として労働災害が発生した場合は、事業内容に応じ、送検手続をとることがあります。

労基法第32条第1項、第2項

時間外労働に関する協定で定める限度時間(1日8時間1か月45時間)を超え、1週間にいては40時間、1日については8時間を超える法定時間外労働をさせていること。

是正期日:2016年6月30日」

 

当社の第1事業部は沖縄県において、機器の販売及びメンテナンスを行っており、顧客は24時間稼働である。第1事業部に属する課は機器の設置及びメンテナンスが主な業務で、業務は日中の緊急修理対応の他、設置作業、点検作業等、修理作業は顧客が業務を終了した夕方以降や土日の作業が主になり、残業が増加傾向であることは把握していたが、今回の勧告を真摯に受け止め、是正した。

しかし、残念なことに昨年、過重労働で家族と時間が取れない事を理由に、社歴6年の中堅技術員が退職した。この事を受け「働き方改革プロジェクト」を社内で立ち上げ改善に取り組んでいる。プロジェクト活動の内容と並行し、独自の目線で当社の技術員の時間外労働の 実態を探ってみたいと考えた。

 

 

2. 会社概要

*社名:株式会社   * 設立:昭和48年    *従業員数:正社員84名  パート51名   *事業内容:機器販売卸売

 

 

3. 現状分析

当社は第1事業部、総務部などから構成されており、技術員を抱える第1事業部が慢性的な超過労働となっている為、第1事業部技術員の労働実態これまでの残業時間やアンケートから分析する。

 

3-1 技術員の人数と年齢

技術員人数は2016年4月に増員したもの、退職者が発生し、現在は2016年3月同様8名となっている(グラフ3)、また、技術員年齢も

 

30代40代が多く属している(グラフ2)。

 

3-2 2016年1月から2017年12月までの24ヶ月の残業時間

2016年1月から2017年12月までの24ヶ月の残業時間を調べた。その中で最大残業時間を示した2016年3月及び24ヶ月間の「総残業時間」「平均」「MAX」の値をグラフにした。その他の月別データは割愛する。

 

①2016年3月 各人の残業時間

表1

 

グラフ3   縦軸:残業時間  横軸:人員

 

・技術員は通常残業時間は月45時間を大きく超え、深夜残業、休日深夜の残業に及ぶ者もいる(表1)。

・グラフ3から各人の残業時間にバラツキがあることがわかる。

 

②2016年1月からの24ヶ月間の総残業時間、平均、MAX値

・2016年3月は顧客移転があり全員の残業が急増している、2017年11月の退職者が出るまでは、超過労働ではあるが安定した時間で推移している。

 

グラフ4   縦軸:時間  横軸:期間

 

③2016年1月からの24ヶ月間の各人の月別残業時間

・2016年3月は病院移転があり各人が残業増加していることがわかるが、他月は残業が多い者とそうではない者に偏りがあることがわかる。(グラフ5)

 

グラフ5  縦軸:時間  横軸:期間

 

3-3 社内アンケート実施結果(第1事業部抜粋)対象者8名 未回答あり

※アンケート①〜③のYES or NO 回答の33項目は中略した。

④「恒常的な残業とならざるを得ない状況である」でYESと答えた方は理由を記載してください。

・業務振り分けコントロールする人がいないので偏る者がいる。

・チームワークがなく、皆が自分の仕事しか考えていない。

・まとめるリーダーがいない。上司に期待できない。

・コール対応は突発的に行われるので時間管理がむつかしい。

・装置選任がいない為

・定時終了時間後の作業がある。

・午後5時以降に設置・変更作業がある。

・人員不足

 

⑤その他残業の要因を自由に記載ください。

・他の人に関心がない。

・チームではない。

・コントロールする人がいない。

・サービス全員がすべての装置をサポートする体制には無理がある。

・専門的なサービスにするべき。

・お客様の業務に支障が出ない様、時間外、休日対応となる

 

⑥課題、問題と思う事を自由に記載ください。

・共通で対応しなければならないモダリティーも、いつも同じメンバーしか対応していない。

・業務が偏り、事務処理できる人と出来ない人がいる。それで提出物が遅いと言われたらたまらない。

・残業基準のあいまいさ

・人員不足

 

⑦残業削減対策、自由にご意見を記載ください。

・サービスはコントロール出来るひとがいない。

・業務量に偏りがある。

・サービスの仕事を甘く見すぎた。

・サービスの意見が弱いような気がする。

・サービス以外の人は、一週間ほどサービスの業務に同行したらどのような感じかわかると思う。

・家に帰ってもベットに入る、直前までパソコンで仕事をしている。

・Robotic  Process  Automation をを導入し業務を削減。

・第1事業部の業務の全体像が可視化できるプログラムを作る。

・上長の管理には期待薄。

・人員確保が第一。

 

・アンケート結果より

管理者の統制の弱さや応援体制の不十分さで残業に偏りがでているとの結果がでた、また、第二係の育成が不十分であることもわかる。

業務プロセス見直しの必要があるとの回答も多かった。 チームワークがないなどの意見もあり、体制強化が必要と考える、また、定額残業制度(一定時間残業手当)等の制度導入検討についてはNOの意見が多かった。

 

 

4. 比較検証

当社の残業実態と2次データの「平成26年度沖縄県労働環境実態調査報告書(本編)」を比較する。

 

4-1 「平成26年度沖縄県労働環境実態調査報告書(本編)」の事業規模、業種の選抜

表2の回答事業所の業種及び従業員規模より

・業種別:卸売業・小売業、規模別:30~100人未満は当社にあてはまると考える。

・業種別:学術研究・専門・技術サービス業、規模別:5~10人未満は当社第一第1事業部、技術課の規模にあてはまると考える。

上記の事業規模、業種の属性を自社と比較する。

・卸売業、小売業の規模別:30~100人未満は全体の2,537社中35社、当該事業に占める割合は8.8パーセント、当該規模に占める割合は12.5パーセントである。

・学術研究、専門、技術サービス業の規模別:5~10人未満は全体の2,537社中42社、当該事業に占める割合は27.1パーセント、当該規模に占める割合は6.8パーセントである。

 

 

・サービス残業の有無について(表は一部抜粋)

 

4-2 「平成26年度沖縄県労働環境実態調査報告書(本編)」調査項目の当社調査結果

2次データの調査項目である、給与を除く以下の項目を調べた。

①実務労働時間(残業含む)

②所定内労働時間

③超過実労働時間

④サービス残業の有無

 

①実務労働時間(残業含む)

※労働時間調査期間は 3.現状分析 グラフ4から、2016年4月以前と2017年10月以降はバラツキが大きい為除外し、2016年4月~2017年10月まで

の21ヶ月の平均とした。

 

・実務労働時間平均は189:20であった。

 

②所定内労働時間

※当社所定内労働時間は1日8時間である。

・21ヶ月間の平均時間は166:18であった。

 

☆参考に当社勤怠管理ソフトが記録した21ヶ月間の所定労働時間を以下に示す。

 

③超過実務労働時間

※実労働時間(残業含む)-所定内労働時間=超過実労働時間

189:20 - 166:18  =  23:02

・超過実働時間は23:02であった。

 

④サービス残業の有無

※アンケートにて技術員全員にサービス残業の有無について確認し、あると回答した者へその理由を確認した。

結果

Q. サービス残業はありますか?  有8名  無0名

 

理由

・時間内に業務終了しない

・事務処理が残業として認められていない。

・事務処理がみなし残業手当内相当の時間を超えている。

・業務のバランスが悪い。

・短時間の場合ある。

 

4-3 比較

「平成26年度沖縄県労働環境実態調査(本編)」のデータと当社の調査結果の比較結果を表に示す。

 

 

(1)労働時間(残業含む)について

・学術研究、技術サービス業全体177時間と12時間差があり、10人未満と比較すると20時間の差がある。

(2)所定内労働時間について

・2次データの平成26年度沖縄県労働環境実態調査報告書(本編)の調査期間は平成26年7月と自社調査期間の21ヶ月間との差異があ

るが、当社は1日8時間で一般的な時間と考える。

(3)超過実労働時間について

・当社が比較対象より倍近い時間を示している。

(4)サービス残業有無について

・当社は100%で比較対象とは大きく開きがある。

 

 

5. アンケート調査を基にしたインタビューと残業削減策の検討

社員アンケート結果を基に、インタビューを実施し残業削減策を探る。

・対象:技術員3名

・方法:個別インタビュー

(5名以上を目標としていたが、3月は繁忙期で技術員は社外にて設置作業に追われている為、時間の調整がつかなかったため3名を対象とした。)

 

5-1 社内アンケート結果で6名以上がYESと回答して、改善が必要と思われる以下の8項目をインタビューにて確認した。

1.残業は、したくない

2.職務上、午後5時以降に作業を必要とする業務がある

3.技術専門職で代替が困難

4.応援体制が、出来ていない

5. 業務プロセス(仕事の手順、連携、等)は見直す余地がある

6. 人員不足

7. 応援体制の確立(OJTによる第2係の育成)

8. 本人及び管理者によるスケジュール管理の強化

 

5-1-1 「残業は、したくない」について

Q. なぜ、残業したくありませんか?

A氏 自分は所帯持ではないので、残業をしたくないとは思わない。自分の時間は取りたいとは思う、家庭などあるとそのような回答になると思う。残業したい、したくない、意見としてはどちらも持っています。

B氏 早く帰りたいから。

C氏 単純に自分の時間が無くなる、睡眠時間が短くなる。

 

Q. 残業がなくなると何をしますか?どうなりますか?

A氏 プライベートな時間が増えるな・・・

B氏 子供たちと触れ合える。

C氏 趣味に当てます!しかし、残業が減ると収入が減るので不安もある。

 

5-1-2 「職務上、午後5時以降に作業を必要とする業務がある」について

Q. 5時以降の作業を削減する案はありますか?

A氏 お客さんからの要望で5時以降から作業開始になるのですが、一度、日中帯で作業できないか相談してみる事。

B氏 案はない。お客さんありきなのでどうすることもできないなぁ。事務処理は翌日にするなどですかね。

C氏 案はありますけど、お客さんの要望なのでしかたない。無理だと思う。

Q. 行動する前に無理と決めずに打診してみては?

そうですね、できるだけ早く作業に入れる曜日があるか確認はします。点検をその曜日に充てるようにしてます。

 

5-1-3 「技術専門職で代替が困難」について

Q. 困難の打開策はありますか?

A氏 長期的な目で、各年齢層を採用して育てることでいつかなくなる。

B氏 サードパーティーへ委託は無理か・・・ 策はないな。

C氏 第二係(サブ)の育成。私の業務の後輩がほしい。他の方が忙しいのでお願いしにくい。

Q. 他の人へのサポートについてはどうですか?

忙しい人へLINKIT(社内連絡ツール)や電話で自分は時間があることを伝え、必要であれば声をかけてと伝えている。

Q. その方から応援依頼はありましたか?

ありますね、少ないですけどありました。

 

5-1-4 「応援体制が、出来ていない」について

Q. どのようにしたら応援体制を整えることができますか?

A氏 技術課内で、2チーム分けをし始めたところで今はその途中。そのチーム内でお互いをフォローできるようにできればと思う。

B氏 人を増やす。一人一人のスキルを上げる。

Q. 人が増えるとすぐに応援体制はできますか?

できない。2年は必要なので、今すぐは無理、中長期的に考えてほしい。以前から計画的に採用してほしいと要望はしていた。人を増やすとノルマも増えるので・・・ でも、応募がこないですしね。

Q. どうしたら応募がきますか?

長期間求人を出していると、ある意味ヤバイ会社なんだと思われる可能性もあるのではないか。

機器のメンテナンスはイメージしにくいかも。

 

C氏 皆が皆の行っている場所を把握する事と、残業時間を皆が把握することで、残業量の多い少ないがわかるので調整できるの

ではないか。

 

5-1-5 「業務プロセス(仕事の手順、連携、等)は見直す余地がある」について

Q. 業務プロセス改善案はありますか?

A氏 部署秘書へ部品返却業務を委託する。

B氏 部署秘書を増やすのも手段だけど・・・どうだろうか。 わからない。

C氏 あると思いますけど、今すぐは思いつかないです。

 

5-1-6 「人員不足」について

Q. 人員不足を補う策はありますか?

A氏 採用が必要ですが、年齢層を考えて採用してほしい。

Q. 採用はしたいが応募がないのですが、どうしたらいいと思いますか?

学生への認知度がない、大手しか学生はみていない。合同説明会など増やしてはどうですか。

B氏 思いつかないです。策はないです。

C氏 さっきとつながりますが、それぞれの残業時間や休暇状況を把握することでそれぞれ補う。人員ではなく人手不足についてになりますが。

 

5-1-7 「応援体制の確立(OJTによる第2係りの育成)」について

Q. どのようにしたら応援体制が確立できますか?

A氏 空いてる時間があれば、手伝いをして学びたい。先輩も手伝いに来てくれるので、その時に教わったりしてる。そのなかでスキルを上げて応援できるようにしたい。

B氏 振り分けする人が明確にすればよい。

Q. 今はチーム分けをしていますよね?

試みとしてはいいが、負担になることもあるので、その場合は見直しが必要と思う。

C氏 繰り返しになりますが、やっぱり皆がどこに行っているのかの把握をすることで、応援が必要かを確認できる。

予定表で把握する。

Q. 予定表をみて、応援について何か行動をおこした事はありますか?

LINKIT(社内連絡ツール)や電話で人手が必要か確認してます。

Q. 応援要請はありましたか?

ありましたけど数少ないです。ほとんどが大丈夫だよとかの返事です。

 

5-1-8 「本人及び管理者によるスケジュール管理の強化」について

Q. スケジュール管理の強化方法の案はありますか?

A氏 2チーム制ができる前は、なんでもかんでも仕事を依頼されていたが、今はチームのリーダーに作業依頼がきて、リーダーが自分に相談して作業依頼が来るので、そんなに負担ではないので、以前よりは管理はできてる。以前は個人個人で動いていた。

B氏 管理という意味では、朝ミーティングで予定を言うことで把握するしかない。

朝、直行したメンバーにも電話でその後の予定を聞いて、朝ミーティングでスケジュールを組み立てる。

C氏 スケジュール管理はまず、個々の記入が大事、わざわざ全員に電話で確認などできないので、細かく個々が意識して記入してもらってはじめてスケジュール管理できると思うので、まずそこからですかね。個々か管理されている立場であること意識するのが先決かな。

 

5-2 アンケート結果で自由記載項目に記載されたコメントについてインタビューにて確認してみた。

5-2-1 「恒常的な残業とならざるを得ない状況である」でYESと答えた方は理由を記載してください。

・業務振り分けコントロールする人がいないので偏る者がいる。

・コール対応は突発的に行われるので時間管理がむつかしい。

・チームワークがなく、皆が自分の仕事しか考えていない。

・午後5時以降に設置・点検作業がある。

・まとめるリーダーがいない。上司に期待できない。

・人員不足

・装置選任がいない為

・定時終了時間後の作業がある。

Q. 上記コメントの改善策はありますか?

A氏 業務振り分けコントロールはチーム分けで改善できている。「チームワークがない」はみんな余裕がないので、自分が早く成長して恩返ししたい、他の人が残業すると連絡が入ったら、自分の時間が空いていれば手伝うと連絡を入れるようにしたい。それで残業の多い人の残業を減らしたい。 「人員不足」は採用してほしい。「上司に期待でき」そんなことはない。

B氏 客先での作業は仕方ないと思うが、社内の業務は残ってまでしなくてもよい場合があると思う。仕方ない部分もあるが。

「チームワークがなく、皆が自分の仕事しか考えていない。」は気になる。

Q. チームワークはないですか?

無いと言えばない。個人個人であると言えばあるし・・・ 全体的には少し足りない。自分もですが。

Q. どうしたら改善できますか?

どうしたらできるかな・・・  シンプルなことから、声掛けとか。大丈夫か?など確認をすることなど。

C氏 「コール対応は突発的に行われるので時間管理がむつかしい。」「人員不足」については、今はしょうがない。

「リーダーがいない」については、今は2チーム制にしたので、私のリーダーは土日など出勤した際に、休めるときに休んでねと声掛けをしてくれているので、意識してくれているのかなとは思うけど、皆、担当モダリティーが違うので、管理する側も把握できない部分があるので難しいと思う、現状としてはリーダー、管理する側にわかってもらうことは難しいのかなとは思います。

顧客の計画停電などに対応できるように、チーム内で勉強会などして代わりに対応してもらえるようにしたい。それだけでも出来たらすこしは違うかな(残業が減らせるかな)リーダーも忙しいから大変。

あと、考えてるのが、日中の作業終了後に、終了報告と次の作業への行く報告をやりたいんですけど・・・それができれば、皆が分かりやすいかなと思います。デメリットとして連絡が多くなり見過ごす可能性もあるので、皆がどう思うかな。深夜は困る。

 

5-2-2 その他残業の要因を自由に記載ください。

・他の人に関心がない。

・サービス全員がすべての装置をサポートする体制には無理がある

・チームではない。

・お客様の業務に支障が出ない様、時間外、休日対応となる

・コントロールする人がいない。

・専門的なサービスにするべき。

Q. 上記のコメントの改善策はありますか?

A氏「他の人に関心がない」は気になる。残業の連絡がきたら、フォローが必要か確認の声掛けを意識する。それが大事と思う。

それを意識すれば「チームではない」も解決できるのではないかと思う。

Q. 「サービス全員がすべての装置をサポートする体制には無理がある」はどうですか?

自分が思うのは、すべてをサポートするのは無理とおもう。2~3モダリティーに絞って、広く浅くではなく、狭く深くの知識がよいと思う。広く浅くだと、結局対応できなくて先輩を応援に呼ぶことになり負担をかけてしまうので、専門モダリティーにおいて自分で解決できるようにしたほうがよいと思う。

Q. そうなると、各モダリティー技術上級者相当が2名は最低いないと病休もできないのでは?

ある程度は他の専門分野もサポートできるようでなければいけないとは思います。

B氏 この項目も声掛けで解決できるのかも。

Q. 声掛けしたら残業は減りますか?

減るかわかりませんが平坦化でできるのではないか。削減には繋がらなくても、チーム意識をもつためにもよいこと。

C氏へのインタビュー漏れ。

 

5-2-3 課題、問題と思う事を自由に記載ください。

・共通で対応しなければならないモダリティーも、いつも同じメンバーしか対応していない。

・残業基準のあいまいさ

・業務が偏り、事務処理できる人と出来ない人がいる。それで提出物が遅いと言われたらたまらない。

・人員不足

Q. 上記のコメントの改善策はありますか?

A氏 「共通で対応しなければならないモダリティーも、いつも同じメンバーしか対応していない。」は約1・2名に偏っていると感じる、時間がある人が対応したほうがいい。

「業務が偏り、事務処理できる人と出来ない人がいる。それで提出物が遅いと言われたらたまらない。」は残業して帰社して、事務処理業務もまだ残っている。分担できるのではないかと思う。依頼しやすい人に作業が依頼され偏っている。業務(修理依頼)を依頼されたら、この後も業務が詰まっていることを説明する事、朝礼、会議で話し合いをしたほうがよい。

Q. 修理が入ってLINKIT(社内連絡ツール)で修理対応依頼を連絡した場合に先輩は受けてくれますか?

受けたり、受けなかったりですが、先輩も業務が忙しいので受けれないのではないかと思う。

どちらにしろ、まず、相談することが大事とおもう、そうすることで困っていることを知らせることができる。結果がどうであれ・・・

Q. 「事務処理」とは何の業務をさしていますか?

保健所提出書類やパーツ返却クローズ処理とおもいます。

B氏 風潮として汎用装置は下(若い社員)が修理に行くのが当たり前的な考えだけど、上(社歴の長い社員)も修理に行ったほうがいい。

上も技術があるので時間があれば行くべきかなぁと思う。

C氏 共通モダリティーについて、私は対応できていないのが申し訳ないと思います。

「残業基準のあいまい」とは社内にいるときの残業のことですか?

安里 客先での作業時の残業は100%ついていると思うので、おそらくそのことを指しているのではないかな!記入した本人に確認しないとわからない。

C氏 定時後に会社にいるのに、残業が付くか付かないかの基準があるなら会社も示してほしい。

安里 みなし残業手当名目で営業手当が内勤者以外には付いています。その手当以上に働いていると言いたいのだと思う。

基準、線引きは難しいですよね。

C氏 今はプロジェクト会議とかで遅くまで残っても残業にならないんですよ。そのこともあるのでは。

パーツ返却処理については部署秘書へ依頼するとなっているが、まだ、教育ができていない。

 

5-2-4 残業削減対策、自由にご意見を記載ください。

・サービスはコントロール出来るひとがいない。

・人員確保が第一。

・上長の管理には期待薄。

・業務量に偏りがある。

・第1事業部の業務の全体像が可視化できるプログラムを作る。

・サービスの仕事を甘く見すぎた。

・サービス以外の人は、一週間ほどサービスの業務に同行したらどのような感じかわかると思う。

・サービスの意見が弱いような気がする。

・Robotic  Process  Automation をを導入し業務を削減。

・サービス以外の人は、一週間ほどサービスの業務に同行したらどのような感じかわかると思う。

・家に帰ってもベットに入る、直前までパソコンで仕事をしている。

Q. 上記のコメントの改善策はありますか?

A氏 今ある簡易残業把握表を常にみれれば、個人の残業時間がわかるので、代わってあげるなど対応できれば、残業削減策になるのではないか。

B氏 各社のモダリティー、年代の違うモダリティーの面倒をみるのは、幅広すぎる、それをカバーできていることは、結果的に残業増につながるのではないか。その中で、残業を減らせ減らせと言われるのも苦痛かもしれませんよ。減らすことはいいことですが、なんか、残業している方が悪いみたいに聞こえる。言われ方かな。 残業は事前申告してするのはわかりますが、やりたくて残業するわけではない、お客様優先だからやっている、でも、なんか言われ方、「勝手に残業してる」的なこともないかなぁ・・・

Q. そのようなことありますか?

残業減らせ減らせとしか言わないけど、減らせるものと減らせないものがあるじゃないですか!

なんかそんな感じで、皆がストレスになってないかなと思います。

C氏 「第1事業部の業務の全体像が可視化」についてはやはりスケジュールの記入に尽きる。

Q. なぜスケジュール管理がうまくいってませんか?

ちゃんと入力していない。スマホの入力方法を簡便化するなど、些細なことですが。個人差もある。

Q. 他に何かありますか?

前回この人が作業したから、また、今回もこの人に作業を依頼する傾向がある。業務が偏る傾向になる。そこを平均化できればなと思う。

 

 

6. 今までの取り組みと成果

労働基準監督署より是正勧告以降の当社の残業削減への取り組みについて調べてみた。

※⑤以降は平成30年2月よりの取り組み

①簡易残業管理表を作成し各人が残業時間を容易に確認できるようにした。

②残業時間を分散するように人員配置する。

③ノー残業デーの導入

④人員増員

⑤管理者による管理強化

⑥時差出勤制導入

 

①簡易残業管理表の運用について

2014年12月以前は残業申請も月をまたぎ申請される事もあり、事前残業承認はあるももの、個々で現場に合わせて作業を行い、残業も行っていた為に毎月の各人の残業時間は、遅れて申請された残業申請から算出される時間でしか把握できなかった。2014年12月より新勤怠管理システム導入で、25日〆での残業時間集計なども行われるようになり、正確な月データが出るようになった。

しかし、月の〆日直前に残業申請を提出する者などもおり、リアルタイムには残業時間を把握できていなかった。

2016年6月より残業終了時に部署秘書へメールにて作業報告書を送付し、翌朝、作業報告書を基に簡易残業管理表へ時間を入力するようにし、リアルタイムに残業時間を把握できるようになったが、この管理表を確認せず日々残業を行っているのが現状だった。

 

②残業時間を分散するように人員配置する対応について

技術課で簡易残業管理表を確認し、残業時間の多い者への休暇の促しや、残業の規制などを行う計画であったが、管理表の確認もできておらず適切な人員配置も行えていなかった。

 

③ノー残業デー導入について

2018年6月より毎月第二木曜日をノー残業デーと定め、LINKIT(社内連絡ツール)での通知や朝礼での呼びかけなどを行った。現在は月に2回実施しているが、技術課には無縁のもので、残業削減への効果はほとんどないと考える。

 

④人員増員での残業削減について

2018年4月に2名増員し負担軽減に努めてきたが、未熟故、先輩の残業の代わりをできるまでは時間がかかる。そんな中、新人1名が進学の為に退職した。その後、ハローワークや新卒者などへも募集をかけるも技術者の応募がほとんどない状態が続いた。

当社への総合職営業職への応募は多くあり、毎年、新卒を採用できていた為、技術者も同様に応募があるものだと考えていたが、そうではなかった。

そこで、大学、専門学校の就職担当者を直接訪ね、話を聞いてみたところ現状がわかった。訪ねた専門学校は、電気系学科はあるが在校生徒も少なく、100%就職率であることと、生徒が福利厚生、残業少ない会社や休日の多い会社を選ぶ傾向にあるとの話であった。大学のキャリアセンターへは専門の学部の求人はほとんどなく、各学部にて就職説明会や企業説明会など行われているとの事で、再度、大学を訪問し工学部就職担当者の話を聞けた。

工学部就職担当者の話から、工学部には企業からなる工学部後援会があり300社以上が登録され、毎年、工学部向けに会社説明会を行い、募集をかけていることがわかった。当社の技術者募集方法では新卒の応募も見込めないこともわかった。

 

⑤管理者による管理強化について

第1事業部技術課を2チームに編成し業務把握を強化して応援管理・時間管理を行うこととし、以下の構成とした。

・この取り組みはスタートしたばかりであり、効果は不明である。

 

⑥時差出勤制導入 について

事前に深夜作業になることがわかっている場合に、朝の出勤時間を遅らせることで対応するかをリーダーが判断し、勤怠管理の変更を依頼する。運用開始2ヶ月間で1回のみ行われており、まだ効果は出ていない。

 

・これまでの取り組みでは大きな成果は出せていないが、①の簡易残業管理表に月の残業時間をリアルタイムに反映し、可視化することができれば、②の残業時間の分散も管理者は容易にでき、36協定以内に収めることが可能と考える。

 

 

7. 結果と課題

過去2年間の残業実績を確認し、かなりの偏りがあることがわかった。そこには作業を依頼され残業増加する者と、作業を他員へ依頼できず増加している者がいることが確認できた。また、アンケート結果やインタビューからもわかるように、技術課における残業は、通常業務化しており、残業はあって当たり前になっている。改善の意欲はあるがどのように改善すればよいかがわからず、現在に至っている。

時間外からスタートする業務において、スタート時間の打診など顧客との調整で、多少だが残業時間の削減が可能であると考える。

しかし、根本的な人員不足や技術員のスキルの差はすぐには解決できず、また、モダリティーの種類の多さや取り扱いメーカーの多さなどを考えると今の人数では到底、法定基準内の労働時間内に収めることはできない。非常に難しい課題である。

過去に取り組んだ以下の6つの取り組みの問題点を改善し継続することで残業削減へつなげる。

①簡易残業管理表を作成し各人が残業時間を容易に確認できるようにした。

②残業時間を分散するように人員配置する。

③ノー残業デーの導入

④人員増員

⑤管理者による管理強化

⑥時差出勤制導入

 

 

8. 今後の取り組みと監査方法

①簡易残業管理表の運用について

・社内ポータルトップ画面へリンクを張り付け、容易に確認できるようにする。

・週2回確認するように私が各人へLINKIT(社内連絡ツール)で通達すると同時に残業時間の多い技術員とそのリーダーへ直接または電話にて休暇取得、時差出勤の活用を促す。期限は1年間とする。

②残業時間を分散するように人員配置する対応について

・①同様に行う。

③ノー残業デーの活用について

・計画的な点検作業をノー残業デーに組まないように、各人のスケジュール表へ向こう2年間分記入する。

・ノー残業デーに計画的な点検作業などを行った者へは、直接理由を確認する。期限は1年間とする。

④人員増員について

・会社へ承認頂き、大学工学部の工学部後援会へ加入し工学部への会社説明会を行ってもらう。期限は2年間とする。

⑤管理者による管理強化について

・①同様に行う。

⑥時差出勤制の活用について

・私がスケジュールを確認し、時差出勤を活用可能な者のリーダーへ時差出勤活用を技術員へ促してもらう。期限は1年間とする。

 

 

9. まとめ

各人の思いやりや配慮など、人として当然の事ができれば、チームとしてさらに成長すると感じた。将来的にはサービス事業部(技術部)を立ち上げる構想が会社にはあり、それは当社の技術員による技術サポートは他社にはない立派な武器であるからだ。今、ここで残業削減し働きやすい環境を作り出せないと、当社の技術課は衰退し武器を失うことになるだろう。社員の労働環境の改善と会社のさらなる発展、みんなの笑顔のために、今回検討した取り組みで残業削減を必ず実現したい、そのためには今が踏ん張り時である。

スクールでは年代や業種の違うクラスメイトと半年間お付き合いでき、職場とは違う新鮮さを感じ、多くを学ぶことができた。今後の業務にこの経験を活かし、伝え、会社の発展へ繋げていく。

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