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修了生論文

スクールでの学びと経営理念についての考察

福岡校(F-college) 谷田 将拓 (有限会社谷田建設 )

1,動機

昭和46年8月1日に祖父が谷田重機として創業し、平成元年4月に有限会社谷田建設へ法人化した。F-collegeへの参加の目的は、この会社を私が3代目として継ぐ為に経営知識を身に付けることです。

 

当社は、産業廃棄物処理業(環境部)と解体工事業(解体工事部)を主に行っていますが、環境部と解体工事部に派閥があって会社のまとまりがない為、今後まとめていきたい。

現在は、社長が経営理念を作っているが社員へ浸透しておらず、この会社がどの方向に向かっているか分からないと思います。このスクールで学んだ経営理念、経営戦略を生かし、この会社のありたい姿を目指し、経営理念を作成して、社員の末端まで浸透させ、全社員がベクトルを合わせると共にドメインコンセンサスの面積を大きくしたい。

 

 

2,現状分析と評価

環境部、解体工事部、営業部、総務部の4つ部署に大きく考えた時に、全ての部署を統括して、私が経営者レベルまで成長して各部署へマネジメントができるようになり、部下をとりまとめると共に社長へしっかりと情報があがるように組織強化をする事が目標である。

まず、現状を把握するために社員を交えて①業務フローの全体像を共有する事。また、現状の②会議のあり方とコミュニケーションの取り方③SWOT分析で社員と一緒に強み・弱みと機械・脅威の分析、そして④世代交代を行う。

 

2-1-1現状分析(全体業務フロー)

仕事の全体の流れとして、環境部と解体工事部の入口が異なる。環境部は自社車両での引取り若しくは、直接の持込みがある。解体工事部は事業者からの請負工事か行政や個人からの入口がある。次に、環境部の管轄として中間処理場へ自社車両の引取と直接の持込みと解体工事部からの廃棄物の受入れを行い、リサイクルできる物とできない物と選別をする。最後の出口としてリサイクルできる物は、商品化して販売。また、リサイクルできない物は安定型か管理型へ埋立処分を行う。

また、環境部の中でも収集運搬・中間処理・安定型最終処分場と分かれていて、中間処理の中だけでも織島事業所・第二織島事業所・今古賀事業所・山王事業所と別れている。

 

2-1-2問題点

全体の流れを大まかなフロー図として作成をしたが、個々の中身は複雑でさ!らに部署毎に絞り込みが必要。解体工事部と環境部でも以下のように部署がある。

○解体工事部 (解体営業・解体工事部)

○環境部  (環境営業・収集運搬部・織島事業所・第二織島事業所・今古賀事業所・ 山王事業所・最終処分場・リサイクル商品)

解体工事部は工事完了して総務部へ引継ぐので、流れはシンプル。一方、環境部は1つにまとめるのは廃棄物の品目や状態によって処理先が多くかなり複雑で難しい。例えば、コンクリートくずの中に色付きのタイルが入っているとリサイクル商品に影響が出る為、埋立処分となったり、めっき工場から斫り工事で出るコンクリートでは強酸が含んでいる為、中和と有害な重金属除去をする、いわゆるキレート処理がされる。品目はコンクリートだからと言っても状態で処分先が変わるので、廃棄物には、ケースバイケースが多くあることが分かる。

 

2-1-3改善

今回作成したフロー図を目次として営業から処理工程から総務までの流れを各部署に細かく整理を行っていく為に2週間に一度、各部署で作業マニュアル作成会議を行う。

また、当会議は現場に影響が出ない時間帯を選んで行う。当会議は1時間から2時間程度で行う。会議の進め方は初めに前回の発表と最後に次回までの課題を決める。

 

作業マニュアルを標準化して、新入社員が見ても分かるレベルまで、改善を重ねる。

 

3-1-1現状分析(会議とコミュニケーション)

全体会議は経営コンサルタントのもと、毎月第1金曜日の10:30~16:00に行われている。現状として営業と各部署のリーダーからの売上金額と変動費と限界利益の発表の報告会がメインでダラダラ会議となっている。イノベーションに繋がる会話がないことも問題である。会議の時間が丸一日かかっている為、現場への影響も出ている。

また、安定型最終処分場以外の各事業所は近場であるが、点在している為、直接配属先の事業所へ出勤と帰宅をしていて部署間と面と向かって会う機会が少ない。電話で連絡を取り合うが、コミュニケーションが上手くいっていない。

 

3-1-2問題点

そもそもの全体会議の日時に問題がある。また、会議の時間も長く脱線した話も目立ってはっきりとした目的が定まってない会議のように思える。

毎回、議事録も曖昧で担当も決まっていない。その結果、前回まで何の話をしたのか忘れている為、同じ話の繰り返しが目立つ。

また、経営コンサルタントへのコンサル料が異常に高い事や結果に結びつかない事に、各部署のリーダーが全体会議へ参加する意欲がなく、嫌々ながら参加している。会議時間も長時間になっている為、各部署のリーダーが現場立会や人手不足でどうしても参加できなかったりする為、全員参加できる事が少ない。

また、この経営コンサルタントの指示で各部署の売上げと変動費の管理をさせ、実際支払いが発生しない社内で部署間での処分費や運搬費などの金額の取り決めをして内注費として取引を管理させている。

例えば、解体工事部の入口のところで解体で生じた廃棄物を自社の中間処理場へ持ち込む時に実際にお金は動かないが中間処理場が解体工事部から処分費をとっている。しかも他社の処分業者と比べて自社の方が高い。従って、解体工事部からすると安い方の他社へ持って行く事もある為、外注費が増えて動くことのないお金が動いている。さらには、部署間の協力が前に比べて少なくなっている。コミュニケーションが上手くいっていない要因にも繋がる。

 

3-1-3改善

経営コンサルタントに会議の日時の設定と進め方を検討してもらい、現場に影響が出ない会議の時間設定と会議毎に議題の作成をしてもうよう要求する。

また、会議毎に議事録をしっかり記録する事で、会議の始まりに前回の振り返りをする事と会議の終わりには、決まったことのまとめと次回までのテーマを絞り込む。

部署毎に売上と変動費の管理も大事だが、余計に部署間とのコミュニケーションに影響している。社内のまとまりを最重要課題として経営コンサルタントと今後の会議の進め方を見直す。

また、事業所が点々している事に関しては、現在は事業所を集約する為に第三織島事業所として新事業所を整備している。後々、ひとつの事業所となる予定で改善されると思うが、早く改善していくために今から出来る事は、これまで全くしていなかった食事会や親睦会を部署間で行うようにする。

 

4-1-1世代交代への対応について

弊社の年齢層を部署毎に表でまとめてみた。結論から言うと年齢は幅広いが思っていた通り、平均年齢が53歳で全従業員の年齢が全体の30%を占めている。20代は3%と若手社員が偏って少ない。将来の事を考えるとこのままメンバーでスライドすると20年後には半分になると考えられる。

 

4-1-2問題点

この年齢層表を見ると、40代~60代の年齢だけで70%を占めている。それに対して、一番最年少の20代で1名、全体の3%しかいない事が分かる。この事から30年後を考えると今の40代が70代となるので30代以下の6名しか残らない。この業界は特殊な業種なので廃棄物の品目を覚えるのに、3ヶ月はかかるので先輩方の技術継承の為にも、早急に若手社員の雇用を検討しなければ将来が恐ろしく思える。

 

4-1-3対策

30代以下の社員も事情によって、退社する事も推測もされる為、30代以下でも食事会を開催し親睦を深める。また、自分と各部署リーダーと各部署リーダーと末端の部下とでPM理論の分析を行って、部下とのギャップを検証していく。自分と各部署のリーダーの教育の意味でもLarge「P」とLarge「M」の結果が出るように、現状を把握して自分の課題に向けて改善を図っていく。

自分の仮設ですが、弊社の各リーダーは職人の気質がある為、Large「P」とSmall「m」になると推測されますので、PM理論の結果が出る前から、各リーダーのメンテナンスのあり方を中心に自分なりにマネジメントできるように備えておく。そうする事によって、各リーダーが持っている部署の雰囲気づくりや部下の意見を聞く姿勢や部下達をしっかり認める事ができるように検証していく。

 

5-1-1現状(SWOT分析)

各リーダーと共にポストイットを使いながらSWOT分析を行った。内部環境の強みとして、解体工事から収取運搬・中間処理・最終処分まで一貫して業が行える事、ベテラン社員の営業や高い技術を持った社員がいる。また、自社オリジナルの特許商品がある。

一方、弱みとしてベテラン社員はいるが、技術承継する若手社員がいない、さらには、部署間とのコミュニケーションが上手くできていない。

外部環境の機会として、廃棄物の法律が厳しくなる中、廃棄物処理に対してお客様の意識が高まって頼られている。また、解体工事業界として空き家対策特別措置法が施工されている為、個人からと行政からとの現場が増えていくと考えられる。脅威として解体工事と産業廃棄物業界はどうしても世間からのイメージが良くない中、人材雇用活動もハローワークにしか応募していない。少子高齢化が進行して人口も減っている。

 

5-1-2問題点

内部環境の弱みのところでベテラン社員が多くて、現在はいいが次世代へ技術継承する社員がいない為、会社を存続するために重要課題だ。年齢層の問題点でも重複していますが、私が思っていた事と社員から出て来たポストイットの内容が一緒で、社員も同じ危機感を感じている。リサイクル商品に関しては、特許商品や県のリサイクル認定商品のオリジナル商品はあるが、製造ラインと販路が確立されていない為、宝の持ち腐れとなっている。産業廃棄物処理法では、マニフェストD票を90日以内にお客様へ返送が義務付けられているが枚数が膨大にある為、返送期日を超える事が実際にあっている。脅威のところで昔ながらの3Kのイメージが根付いたままである。少子高齢化が進み若手が減ってこの業界のイメージも追い風となって、人材確保が困難となっている。

 

5-1-3改善

技術継承する若手新社員がいない為、若手増員の計画を立てる。去年の11月から3ヶ月に1度、協力業者と共にキャリア教育として中学生を対象に授業を行っている。進学か就職を考えだす中学生へ廃棄物の行先やリサイクル商品としてどのように使われているかまた、この産業廃棄物処理業という仕事がなかったらどうなるかなどの説明を行い、最後にこの仕事をする為に必要とする資格取得や進路のインフォメーションをする。そして、現在ハローワークにしか求人を出していない為、授業を受けた子供達が進学する事を予想して工業高校をターゲットにアプローチをかける。予め資格を取得している高卒の新入社員の確保をして技術継承も行っていく。これから先、授業を重ねる事によってイメージ改善にも繋がる事を期待する。

マニフェスト処理に関しては、新しい産廃ソフトを導入している。改善は少し見込まれるが、枚数が多いため返送期日を遵守できるか検証を行う。改善できない場合は、マニフェスト処理のやり方を見直す。

 

 

6,まとめ

まとめとして、自社の仕事の流れが各部署で整備されておらず、今まで通りのやり方が強く根付いている。同じ会社なのに他の部署がどのような作業しているか分からないでいるので各部署で細かく作業手順書を作成して見える化をする。また、これから私が統括していく上で各部署の作業の流れを把握していないと新入社員へのマネジメントもできない為、自分への知識を高める意味でも作業手順書が必要。

全体会議のあり方として、有意義な会議になるように議事録と予め会議の内容を各部署に通達して会議に参加してもらう。また、組織強化と各部署間のコミュニケーション悪化の改善を改めて感じた。まずは人材雇用の前に定期的に食事会を行なって全従業員が一丸となる事が優先して改善を行う。

今回、年齢層グラフを作成して20代が3%しかいない事と40代以上が70%もいる事に正直、衝撃を受けた。30代以下でも親睦を深めて、意見を出しやすい環境を作って生きたい。PM理論分析を行なって部下とのギャップにある事に気付いてドメインコンセンサスの面積を拡大する事を重視してどうやったら拡大できるか考えていく。

また、SWOT分析で社員も同じように技術継承の若手社員がいない事に危機感を感じていて私が思っている以上に会社の事を考えていると気付いた。社員の思いに応えるべく自分が行なっているキャリア教育や求人に力を入れて行きたい。これまでのフロー図やSWOT分析を行なって、社員から出たコミュニケーションと技術継承のワードが目立った。これらの社員の思いをもとに経営理念を作成して全従業員へ浸透させて行きたいです。

 

経営理念

 

安心のまちづくり

 

谷田の安心とは、心地良い地球を創ること

谷田の安心とは、循環型社会を創ること

谷田の安心とは、生き甲斐を持って一生働けること

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