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修了生論文

学んだことを自社でどのように活かすのか

福岡校 (F-college)アドヴァンス 但馬 史晴

アドヴァンスの学びについて

 

エフアンドエムビジネススクールF-COLLEGEにおいて、ベーシックを経てアドヴァンス計6回の講義で多くの学びに触れることができました。

当社は、衣料品の縫製を生業とする製造業に身を置き、いままでは品質(Quality)・価格(Cost)・納期(Delivery)といったいわゆるQCDのあくなき追求だけをしてきました。

しかし、このスクールでロジカルシンキング、イノベーション、会計、組織論、マーケティングのフレームワーク、システム思考・デザイン思考等々を知っていく中で、視野が広がったと感じています。まだ学びに触れただけで体得したとは言えないが、まずは以後に記すことを実践し、1つずつでも体得した=結果を残したとしたい。

 

 

第一章 BSCを実践する

 

1. Balanced Score Card(BCS)に取り組む理由

当社は、アパレル衣料の縫製を営む製造業である。アパレル製品のサプライチェーンにおいて、二十数年前から海外製品にその勢力を奪われてしまっている現状がある。さらに国内の労働人口が年々減っていく中で、当社のような労働集約型の企業は人的資源の確保も課題である。そういった中で、社会的には必要とされる会社となり、社内的には働きたい会社作りが必要であり、それを実現するために確実に利益を残せる会社にしたいと考える。

過去様々な施策に取り組む過程で、なるべく管理者も巻き込むように目標を設定し、その管理をしていきましたが、管理指標が粒度の違うものであるなど、管理が一過性になっていた。そのような状況の中、スクールでBalanced Score Card(BCS)を知り、経営理念・ビジョンを達成するために、その源泉となる「学習と成長の視点」といった最小単位にまで落とし込んだ管理手法を用いることで、一過性で終わっていたものが一貫性を持ち、経営理念・ビジョン達成に近づいていくと思った。

そのような理由から、BSCに取り組むことにした。

 

2. 当社の経常利益率推移と目標設定

BCSを実践するにあたり過去3期の経常利益率の推移を下記に示す。

 

<株式会社ダイナン 過去3期分経常利益率推移>

名称 第43期 第44期 第45期
経常利益率 4.6% -14.8% 6.2%

(第44期は、中国現地法人清算による特別損失)

 

直近の第45期の決算では、6.2%の経常利益率を計上した。毎期幹部社員には経常利益率10%を目標にしていることを伝えてはいるが、さらに遡りこの5年間を見ても1桁台の経常利益率で目標を達成できていない。

今回、改めてBCSの目標も経常利益率10%に設定した。

 

 

第二章 自社のBCS

 

1.戦略マップ

戦略的目標の経常利益率10%と決定し、それを達成するため管理者と協議したのが下記のマップになる。

 

初めてのマップで稚拙な部分もあるが、財務目標を達成するにあたり、試算してみると金額にして月100万円程度の不良品対応の損失があり、それをまず半減することで、付加価値を与える仕事に従事することができ、1人当たり月4万円生産性がUPする。不良品を減らすには、設備・素材の知識や技術力を身に付けなければならない。

しかしその方法が具体的にわからない、もっと指導してほしいといった現状があった。さらにその向こうには、努力して成長したらどれくらい評価してもらえるのだろうというということもあった。

その現状を踏まえ、当社の不良品対応をなくすことや社員満足(ES)を実現することが大きく財務目標達成に寄与することとなり、その結果、顧客の視点を満足するための時間をさらに設けることができるであろうという結論を出した。

 

2.BSC

今回BCS管理を進めていくにあたり、特に注力するのは不良品対応するための集計・統計(不良統計システム)とその後の指導、それに人事考課制度の導入である。

不良統計システムは、製造工程から出てきたものがすぐに検査され、どの工程でどのような不良がどれくらい出ているのかを即時に数字で見えるようにする。それが即時統計され、不良の起因が何(設備・素材・人等)にあるのかを分析した後、対策・指導する体制にします。さらにデータが揃ってきたところで、次は統計によって事前に不良起因を察知し、不良発生防止としたい。

人事考課制度は、やりがいが醸成できるであろう評価システムとは何か、意見を集め考えた。1人1人にスポットを当て、どうしたら成長ができるのか、具体的にどこにチャレンジ目標を置いて取り組めばいいのかを面談の上、決めてもらい上司とともにPDCAをまわしていく仕組みとした。そして、自身の成長度合いにより、どれくらい給与がUPするのかを見えるようにした。成長度合い毎の賃金テーブル公開はできませんが、チャレンジ目標の管理シート(例)を下記に示す。

 

 

上記のことをまとめたBCSを下記に示す。

 

 

第三章 考察と監査

 

今回策定したBCSをスケジュールに基づいて進め、その進捗とKPIの達成度合いを、BCS会議を制定し毎月管理する。そして1年後(2018年9月)には、目標を達成する予定である。さらに現時点で決めたいのは、不良品の対応が半減できたら、次は不良発生率3%未満を目標としたい。

ESについては、まずは人事考課制の実施を始め、結果に結びつくように注意深く推移を見守りたい。目標を達成するとともに女性が多く働く職場で、家事や育児にもより多く時間を割けるように、現状隔週土曜日の休日を2年後には完全週休二日制を実現し、やりがいをもって働きやすい会社にしたい。

何をもってもしても各指標を「徹底力」で実現したい。

 

 

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